English

開催概要  Prospectus

質疑応答

[質問者2] ガラスを制作していて、こういう機会に発表できることは本当に励みになると思っています。しかし、こういうコンペティションの機会が十分あるとは思いませんし、すてきな作品を作る、日本で活動している作家がたくさんいると思うのですが、日本の外で発表する機会が限られていると思います。こういうことに対するヒントを頂けたらと思います。

[武田] 日本以外の国で開催しているコンペは、インターネットで調べても随分あります。イギリスにもあります。ただ、日本から参加できる国際規模のものとなると、極めて厳しいかもしれません。どなたか今の質問について、日本で活動している作家が参加できる、日本以外のコンペがあるかご存じですか。

[カールソン] それは問題です。答えはありません。クリステンセンさんから聞いたところによると、デンマークはこれまで国際展にとても力を入れてきていて、それがクリステンセンさんの今日の成功にもつながっていると思います。アメリカでは、例えば基金を受けた美術館が作品を展示する機会はありますが、国際的にいろいろな人がそこへ作品を送ったり、参加したりということは、まずとても難しいと思います。「国際ガラス展・金沢2010」のようなイベントを実施したいと希望する美術館は多いと思います。作家が自分の作品を見せることができ、また数多くの海外からの作品を見ることができる機会が切望されています。この「国際ガラス展」を見習ってほしいと思います。現在ある一番すぐれた国際展です。ガラス芸術にとって喜ばしいと思います。クリステンセンさんにどのような状態か聞いてみましょう。

[クリステンセン] 1970代にスタジオガラスのムーブメントが起きてから数年間は、世界的に有名なガラス作家がいました。本当に誰でも知っているというような有名なガラス作家が、世界中で100人ぐらい活躍していました。しかし、現代を考えてみてください。そんな数ではありません。もっともっと多くのガラス作家たちがそれぞれの国で活躍しているというのが現実です。そのように大勢の方がガラスにかかわるようになったというのはスタジオガラスムーブメントのおかげで、その意味でムーブメントは成功だったといえるのですが、今の質問はとても難しいです。
デンマークでも、実は来年、日本のガラス作家展を開催して10人ほどの作品を展示する予定です。しかし、この10人の中に入ることは本当に難しいことだと思うので、まずはインターネットからさまざまな情報をもらうこと。そして、今日は3カ国の審査員の先生方もいますので、その方たちを通じてまた情報をもらうこともできると思います。その中で、いろいろなところにコンタクトしながら、もしかしたら海外の小さなギャラリーで個展を開くことが可能かもしれません。大きなコンペや展覧会をするというのは、お金の面だけではなく事務手続きも含めて、いろいろな面で非常に難しいと思います。

[ハルツバ] 今はコンピューター時代ですから、インターネット上でいろいろなことができると思います。例えばインターネットコンペティションみたいなものをあなたが企画するということもできるでしょう。今日このような展示会やコンペや展覧会というのは非常にお金がかかるので、難しいと思います。ですから、特に若いアーティストの人は、世界中でどのような人がどんなことをしたいと思っているのか知るためにも、インターネット上での作品発表や展示会を試してみたらいかがでしょうか。

[武田] 大変ユニークなお話を審査員の先生たちから頂きました。私の役割としては、これで取りあえず終わりたいと思います。ありがとうございました。

閉会

[棒田] 先生方、本日は大変貴重なご意見をありがとうございました。「国際ガラス展・金沢2010」は、来る8月26〜31日の6日間にわたり、香林坊大和で開催いたします。「国際ガラス展・金沢2010」の入賞・入選作品72点と、石川県デザインセンターがこれまで収集してきた「国際ガラス展・金沢」の入賞・入選作品約30点を展示いたしますので、ご期待いただければと思います。また、10月2日から11月29日まで、能登島ガラス美術館で巡回展を開催いたします。多数の方のご来場をお待ちしております。
これで「国際ガラス展・金沢2010」特別座談会を閉会いたします。最後に、先生方にもう一度盛大な拍手をお願いいたします。どうもありがとうございました。


写真
PAGE TOP

国際ガラス展・金沢開催委員会事務局

〒920-8203 金沢市鞍月2丁目20番地 (財)石川県デザインセンター内
TEL (076) 267-0365 / FAX (076) 267-5242 http://www.design-ishikawa.jp

Secretariat Office of the Executive Committee The International Exhibition of Glass Kanazawa

c/o Design Center Ishikawa 2-20 Kuratsuki, Kanazawa, Ishikawa 920-8203 Japan
Tel: +81-76-267-0365 Fax: +81-76-267-5242